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  • 執筆者の写真ko-ki

【Work Episode】五十崎社中紹介動画

更新日:2022年3月21日



五十崎社中紹介動画 Long Ver




この相談をもらったのはまだ個展を開催していた夏。

私は会場で来場者への対応をしていて、気が付くと時計の針が12時を指していた。


「烏谷さん、お昼ご飯でもいきますか」


齋藤さんの鶴の一声によって、五十崎の喫茶店「榎」で食べることに。

そこで定食を食べていると、どうも相談事のようで。

個展で撮影した素材を基に五十崎社中の紹介動画を作ってもらえないかとの内容だった。


私の根幹にはお世話になった人へは時間はかかるかもしれないが、恩返しをする考えが定着している。

今回取材協力してもらったり、ギャラリー借りたり、照明借りたり…等々のお助けを頂いている以上、思いには応えたい。いい作品でなお応えたい。


「やります」


端的な返事から制作がスタートした。




「紙の人びと」と今回の紹介動画はぱっと見似ているようで(そりゃ素材同じなので似るわな)立ち位置の異なる作品にする必要があった。

企業のイメージを既存素材を用いて描写、職業と製品について客、バイヤーが魅力のあるものと理解するものにする。

文字で書くのは結構簡単だが、その構成のどこを弄ればその効果がより高くなるのか。

正解がある訳ではない制作なので、毎度のように迷宮を彷徨う思考に至っていた。


また並行して仕事をしている中でメンタル状態が悪くなるタイミングもあり、進めることが難しくなるときもあった。

そんなときに心の支え・助けになったのは自分の撮影した素材だった。


編集を進めていると必然で撮影素材を見る機会が作られる。

その素材は半年以上前に撮影した素材で、半年分経験の未熟な自分の成果物なわけだ。

半年分進化した自分の方が撮れる技術が上のはず…なのだが、この撮影素材はそうではなかった。


技術云々もあるが、静かな、熱量を持つ撮影素材だった。

地産の和紙工場を知る、職人の方々の真摯なものづくりを撮る…時間をかけてなるべく丁寧にと接している自分の気持ちが乗っていたため、確認で見ても「あ、いいな」と思えるものになっていた。

その熱量に感化されたせいか、編集を進めるほどメンタルが良化していった。



迷走する思考の出口も、よりシンプル化していくことで見つけられたように思う。

商業に寄り添う、意味があることが当たり前・絶対に良いという価値観から一度離れることで、削ぎ落した内容に昇華することができたような気がする。

なので、、、ロングVerでは商品名などの記載はあるものの結果的に過多になりつつある映像の媒体の中でシンプルなこの作品は細く長く10年は生き残れるようなものになったと思う。

(本当はもっと長生きできると思うが)



頑張って作りました内容ですので、多くの人の目に触れられるようになり、人生に少しでも影響を持てるようになると嬉しいです。

 




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